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そこでまず今日の宿を確保しなくてはと思い,公衆電話を探す。しかし,集落の外れまで来てしまっていたので,周りに公衆電話は見あたらない。
仕方なく近くのまんじゅう屋に入り,一番近くの公衆電話のありかを尋ねる。しかしかなり先の方に行かないとないということで,有難いことに店の電話を使わせてくれる。久しぶりに人の好意にあった私はとても嬉しかった。
ご好意にあまえて2本電話をする。1本は今日(福知山)の宿,2本めは明日(竹田)の宿。どちらの宿も人のよさそうな方が出て,「気をつけていらっしゃい」とか「どうぞよろしく。おまちしております」などという言葉をかけてくれた。
さらに,まんじゅう屋の方は「細かいのがない」と言った私に「じゃあ別にいいですよ」と言ってくれた。私は先ほど買ったまんじゅうとジュースを握りしめ,人情の有難さをひしひしと実感しながら何ども御礼を言い,店を出た。
冒頭の「間違ってるかもしれないけれど」の一節を口ずさみながら人情の有難味に思わず涙ぐんでしまった私は,日の暮れきった国道175号線を再び歩き始めたのであった。
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